旅の記録と記憶、

日本国内、東西南北、処々方々を巡る、

平成日本紀行(134)由布院 「由布院温泉」


.九州地方の皆さん、此の度の大震災に謹んでお見舞い申し上げます。
(この記事は震災以前のものです)




『九州紀行』は以下にも記載してます(主に写真主体)
九州紀行」; http://orimasa2009.web.fc2.com/kyusyu.htm
九州紀行」; http://sky.geocities.jp/orimasa2010/




  平成日本紀行(134)由布院 「由布院温泉」 




写真:由布院の瀟洒な「湯の坪通り」



共同湯・「ゆのつぼ温泉」



写真:金鱗湖と由布岳(右の茅葺屋根が共同湯・「下ん湯」)






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鎌倉期より開けていた由布院は、江戸期には閑散としていた・・?

金鱗湖から流れ出る小川に沿って行くと、堂々たる屋敷の門があった。 
昔は家老の御屋敷だったそうで、その門構えに「由布院民芸村」とあった。
湯布院の人気スポットで、幕末から明治期の民芸品を収蔵した民芸民具館でいわば資料館のようなものらしい。

帰路、お目当ての「ゆのつぼ温泉」の共同湯へ向かう。 
瓦屋根が二重構造の民家風の小さな木造で、引き戸の玄関上に木板で大きく「ゆのつぼ温泉」と書かれてあり、粋な雰囲気を出している。 
料金箱に入湯料を入れ扉を開くと右が女湯で、左が男湯になっている、竹を編みこんだ天井など細かいところに工夫がしてあり、木目が鮮やかな木の壁や床が明るく清楚なイメージがもてる。 

本日開場したばかりと見えて、洗面具等はキチンと整理されている。 
浴槽は中にも藍色の石ダタミを敷くなど、見た目にもその木材と調和していてかなり落ち着いた雰囲気を出している。 
湯舟の縁からは惜しげもなく湯が溢れていて、無色透明、無味無臭の単純泉だけれども、触ると温度はかなり熱い、分析表によると泉温は64度とあった。
湯舟の湯はさすがにそこまでは熱くはないものの、かなりの高温ではあった。
熱いので湯船に長く浸かることなく、縁で「掛け湯」を楽しみながら湯舎を出た。

因みに、金鱗湖の湖畔にも「下ん湯」(したんゆ)という妙な名前の半露天の混浴施設がある。



陽光が燦々として眩しいくらいだが、路地の樹木の緑が補ってくれる。 
人の群れも一時より増えてきたようで、ツアーの団体客も目に入る。
やはり御婦人方、若い女性、カップルが目立つ。 

今日は6月6日の月曜日の平日である、にも拘らずこれだけの人出である、週末の休日などは相当な人出であることが想像できる。  



ところで、ここの温泉地の本来の名称は、由布院地区にある「由布院温泉」である。
昨今、観光案内で「湯布院温泉」などと表示される場合があるが、「湯布院」という名称は先にも記したが旧湯平村と旧由布院町が合併した際に作られた町名である。 
湯布院温泉とすると由布院温泉と湯平温泉のことで、更に塚原温泉も加わることになる。 
従って本来は湯布院町の三つの湯で湯布院三湯が正しい。 現在は、由布市三湯由布院温泉、湯平温泉、塚原温泉)である。 

尚、現在では知名度の向上に伴い「由布院」と「湯布院」の使い分けについての理解もある程度進んでいるが、その一方で状況は一段と複雑になっているともいい、その為、「ゆふいん温泉」、「ゆふいん」という平仮名表記が用いられることも多くなっているともいう。
この表記は「由布院」なのか「湯布院」なのかという区別を一層曖昧にする結果を生んでいるともいえる。

ともあれこれら三つの温泉群からの湧出量は、別府温泉に次いで全国第二位であるとか。 
中でも由布院が湧出量・孔数とも断然多く、なんと740を超える源泉孔からは毎分40KLの温泉が湧出しているという。 
江戸時代から使われていたと言う共同浴場は金鱗湖畔に佇む茅葺屋屋根の小さな湯小屋「下ん湯」をはじめ14ヶ所があり、外来観光客は勿論、地元の人たちの憩いの場として利用されている。泉質は主に単純泉で効能は神経痛、筋肉痛、関節痛など。


次回も由布院温泉」

  
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