平成日本紀行(127)南小国 「日本で最も美しい村」
九州地方の皆さん、此の度の大震災に謹んでお見舞い申し上げます。
(この記事は震災以前のものです)
平成日本紀行(127)南小国 「日本で最も美しい村」
瀬の本高原付近
南小国町の黒川温泉
外輪山系の水系を集めて、やがて九州一の河川となる筑後川の基部に当るのがこの町である。
町といっても繁華街があるわけでもなく山懐に抱かれた閑静な町であり、一見、何の変哲もない人口5000人足らずでの日本国中、何処にでも在るような普通の街でもある。
しかし、日本でも有数の自然観光地である雄大な阿蘇、九重の山麓に位置し、山里の静かな温泉等で訪れる人、宿泊客が年間27万5千人、一般観光客が100万人というビックタウンでもあり、今や九州で1、2を争う人気温泉地となっている。
克っては、日田と竹田を結ぶ参勤交代の道の中継地で、大名や家臣達の疲れを癒す場でもあったという。
この町は、「日本で最も美しい村」連合というのに加盟しているらしい。
この連合は北海道・美瑛町が主唱・提案し、全国に呼びかけて連合国ならぬ連合村を形成している。
この連合の主たる目的は、素晴らしい地域資源を持ちながら、過疎にある美しい町や村が「日本で最も美しい村」連合を宣言することで、自らの地域に誇りを持ち、将来にわたって美しい地域づくりを行うこと・・としている。
連合に加盟するための条件は・・、
1 人口が、概ね1万人以下であること
2 人口密度が、1平方Km当たり50人以下であること
3 地域資源が2つ以上あること
4 連合が評価する地域資源を活かす活動があること
地域資源とは、景観-(生活の営みにより作られた景観)、環境-(豊かな自然や自然を活かした町や村の環境)、文化-(昔ながらの祭りや郷土文化、建築物)などをいう。
活動とは美しい景観に配慮したまちづくりを行っていて、住民による工夫や地域活動を行い、地域特有の工芸品や生活様式を頑なに(かたくなに)守っていることである。
昨今、地方分権、地域振興が声高に叫ばれ、国からの財政負担が減少する中、上記の地域造り、町造りに関する事例として、一つのヒントにもなりそうである。
昨年(2004年)、南小国町と北部の隣町「小国町」との合併の是非を問う住民投票を実施した結果「賛成」・828票、「反対」・2407票、投票率 79.16%で否決されているという。
小さな地域が国の方針に逆らい、自信を持って地元振興を成し遂げる姿がよい・・?。尤も、この町は好条件が整いすぎてはいるが・・!。
ところで現在、「日本で最も美しい村」連合に加盟している地域は美瑛町(北海道) 赤井川村(北海道)、大蔵村(山形県)、白川村(岐阜県)、大鹿村(長野県)、上勝町(徳島県)、そして南小国町(熊本県)である。
また、町内近隣の温泉郷は満願寺、田の原、小田、白川の各温泉と黒川温泉が在る。
今からこの地区に在って、全国区にもなった人気の「黒川温泉」を訪ねる。
北の隣町「小国町」から国道442号線へ回って田の原川沿いを行く。
次回は、人気の「黒川温泉」
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